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2013-02-10 10:27 | カテゴリ:好きな詩






  The Tyger/ 虎  ウィリアム・ブレイク

 
虎よ! 虎よ! あかあかと燃える
闇くろぐろの 夜の森に
どんな不死の手 または目が
おまえの怖ろしい均整を つくり得たか?

どこの遠い海 または空に
おまえの目の その火は燃えていたか?
どんな翼に乗って 神は天(あま)がけったか?
その火をあえて捕えた手は どんな手か?

またどんな肩 どんな技(わざ)が
おまえの心臓の筋を ねじり得たか?
またおまえの心臓が うち始めたとき
どんな恐ろしい手が おまえの恐ろしい足を形作ったか?

槌(つち)はどんな槌? 鎖はどんな鎖?
どんな釜に おまえの脳髄は入れられたか?
鉄床(かなとこ)はどんな鉄床? どんなおそろしい手力が
その死を致す恐怖を むずとつかんだか?

星星がその光の槍を投げおろし
涙で空をうるおしたとき
神は創造のおまえを見て 微笑まれたか?
仔羊を創った神が おまえを創られたか?

虎よ! 虎よ! あかあかと燃える
闇くろぐろの 夜の森に
どんな不死の手 または目が
おまえの怖ろしい均整を あえてつくったか?





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2013-02-10 10:37 | カテゴリ:好きな詩




 サッフォー 断片104



夕星(ゆうずつ)よ
光をもたらす暁が
散らせしものを
そなたはみなつれ戻す
羊をかえし
山羊をかえし
母のもとに子をつれかえす

     





2013-02-10 11:05 | カテゴリ:好きな詩






瞑想録第17   ジョン・ダン

  いまや穏やかな響きを立てて、鐘が私に言う
  「汝は死せねばならぬ」と。

多分、鐘の鳴る音を聞いている人は、あまりにも弱っているために、
それが自分のために鳴っていることを知らないかもしれない。
そして多分、私は自分が実際よりもずっと元気だと思い込むあまりに、
私の周りにいて、私の様態を伺っている人たちが、
私のために鐘を鳴らせていることを知らずにいるかもしれない。

教会は普遍的であり万人のためにある。その行為は万人のためだ。
すべて教会のなすところは万人に帰属する。
だから教会が幼児を洗礼するとき、私は深い関心を抱く。
何故ならそのことによって幼児は、私もその一部である頭脳と結合され、
私と同じ一つの身体へと結び付けられるからだ。

  また教会が人を葬るとき、私はその行いに関心を抱く。

万人は一人の著者によって書かれた一冊の本の如きものである。
一人の人が死ぬとき、一つの章が本から千切りとられるわけではない。
そうではなく、より良い言葉へと翻訳しなおされるのだ。
すべての章がそうである。神は何人かの翻訳者をもちいてそれを行う。
ある部分は年によって、ある部分は病によって、ある部分は戦争によって、
ある部分は正義によって翻訳されるだろう。
だが神の手はすべての翻訳に作用している。
神の手はちりぢりになったページを束ねなおして図書館に収める。
そこですべての本は万人の目に触れることになる。
それゆえミサの席に鐘が鳴るのは、単にそこにいる人のためだけではなく、
すべての人々のためである。鐘は我々すべてに呼びかける。
そしていま病によって死のほうへと近づきつつある私のためにも鳴る。

訴訟に似た論争の席上(そこでは経験と尊厳、信仰と評価とがいりまざっていた)、
朝のミサに際して誰が最初に鐘を鳴らすべきかが論議された。
その結果、最も早く起きた者が鳴らすべきだと決定された。

もし我々が、祈りに際して鳴らされるこの鐘の尊厳を正しく理解するならば、
朝早く起きてそれを自分で鳴らしたいと思うだろう。
そうすることによって、鐘は自分自身のためにも鳴り、また他者のためにも鳴る。
そうだ、その鐘は他者のために鳴り響く。
聞いた人はその音を自分のために鳴っているのだと受け止める。
そしてそのことを通じて、彼は神に結ばれる。

太陽が昇るときに、目を上げて見つめない者がいるだろうか。
彗星が現れたときに、目をそむける者がいるだろうか。
節目節目に鳴らされる鐘の音に、耳をそばだてないものがいるだろうか。
鐘の音が自分の魂をあの世へと運んでいってくれることを、望まない者があるだろうか。

何人も孤立した島ではない。
いかなる人も大陸の一片であり、全体の一部である。
一塊の土くれが海に洗い流されても、ヨーロッパがもとの姿を失わないように、
あなたの友人あるいはあなた自身が洗い流されたとしても、
それが無に帰するわけではない。・・・

だがいかなる人の死も、私の一部を失った気にさせる。
なぜなら私は人類の一員なのだから。

それ故私はあなたがたに言いたいのだ。あえて知ろうとするには及ばない、
誰がために鐘は鳴るのかと。それはあなた自身のためにも鳴っているのだから。





2013-02-10 17:04 | カテゴリ:好きな詩
新大国     エマ・ラザラス


我にゆだねよ
汝の疲れたる 貧しい人びとを
自由の空気を吸わんものと
身をすり寄せ 汝の岸辺に押し寄せる
うちひしがれた群集を
かかる家なく 嵐に弄ばれた人びとを
我がもとへ送りとどけよ
我は 黄金の扉のかたわらに
灯火をかかげん


古代ギリシャ、ロードス島の港の入り口に、
いかめしく聳え立っていたという有名なコロッサスとは、まるで違う
海に洗われ、夕日に染まるわがアメリカの港には
力強い女性がたつ。彼女は、稲妻を閉じ込めた松明を掲げる
「亡命者たちの母」―その右手は、
歓迎の光で港を照らし、二つの街の空気に包まれ、
優しく港を見渡す。「わがもの顔にふるまってきた古い国々よ
その仰々しい歴史はそのままに!」と動かぬ唇で
彼女はいう。「私が受け入れるのは、疲れた人
貧困にあえぐ人、自由を切望しながら身を寄せ合う民衆
他国の海岸で惨めに拒否されるたくさんの人々
彼らをどうぞ、わたしのもとへ。嵐にもまれて身の置き所も無い彼らを、わたしはここで,
黄金の扉の前で、明かりを持って待ち続ける!」




2013-02-10 19:02 | カテゴリ:好きな詩



自由(リベルテ)
       ポール・エリュアール


小学校のノートに
ぼくの机に、木々に
砂に、雪に
ぼくは君の名前を書こう

読んだすべてページに
白いすべてのページに
石に、血に、紙に、灰に
ぼくは君の名前を書こう

金ぴかの肖像に
戦士の武器に
王様の冠に
ぼくは君の名前を書こう

ジャングルに、砂漠に
獣や鳥の巣に、エニシダに
子供時代の木霊に
ぼくは君の名前を書こう

夜の素晴らしい時に
昼の白いパンに
婚約した季節に
ぼくは君の名前を書こう

ぼくの青空の切れ端すべてに
カビた太陽の池に
輝く月の湖に
ぼくは君の名前を書こう

野に、地平線に
鳥たちの翼に
さらに影の風車に
ぼくは君の名前を書こう

夜明けの息のそれぞれに
海に、船に
とてつもなく高い山に
ぼくは君の名前を書こう

雲たちの泡に
嵐の汗に
降りしきる退屈な雨に
ぼくは君の名前を書こう

きらめく形象に
色とりどりの鐘に
自然の真理に
ぼくは君の名前を書こう

目覚めた小道に
広がった道路に
あふれる広場に
ぼくは君の名前を書こう

ともる灯りに
消える灯りに
集まったぼくの家々に
ぼくは君の名前を書こう

ふたつに切られた
鏡の中と、ぼくの部屋の果物に
空っぽの貝殻のぼくのベッドに
ぼくは君の名前を書こう

食いしん坊で大人しいぼくの犬に
その立てた耳に
そのぎこちない前足に
ぼくは君の名前を書こう

ぼくの戸口の踏み台に
慣れ親しんだ物に
祝福された炎の波に
ぼくは君の名前を書こう

同意した全ての肉体に
友だちの額に
差しのべられた手それぞれに
ぼくは君の名前を書こう

驚きのガラスに
沈黙よりはるかに
慎み深い唇に
ぼくは君の名前を書こう

破壊されたぼくの隠れ家に
崩れ落ちたぼくの灯台に
ぼくの倦怠の壁に
ぼくは君の名前を書こう

希望のない不在に
裸の孤独に
死の歩みに
ぼくは君の名前を書こう

よみがえった健康に
消えた危機に
記憶のない希望に
ぼくは君の名前を書こう

そして、ひとつの言葉の力で
ぼくはまた人生を始める
ほくは君を知るために生まれた
君に名づけるために

自由(リベルテ)と。







2013-02-10 19:05 | カテゴリ:好きな詩
Eingang  序詞〔プレリュード〕


誰といわずとも、君。夕暮れになったらば、外までへと、
もう、すべて知りつくしたはずのその部屋にいるのはよして、歩み出るがいい。
なぜなら、君と《彼方》とを隔つ最後のものは、君の家きりなのだから。
誰といわずとも、君。
君がそうやって、すり減った踏石にあてがったきり、
ろくすっぽ見あげることすらせず、やつれはててしまった目で、
一本の黒い樹を思い浮かべ、
天空のさなかに-ほっそりと、かつ、ぽつりとひとつ-立て掲げれば、
そこにはひとつの世界ができあがる。その世界は広く、
言葉がそうなように、語られずままにして熟してゆく。
そうしてやがて、君の意思によってその意味を捉えられたなら、
目からそっと、その世界を解き放つがいい。




Der Nachbar [隣人]


おかしなヴァイオリンよ、この僕につきまとうのか?
遠国におれども、もう、幾つの都市で、君の寂しい夜が
僕に語りかけてきたことか。
いったい、君を奏でているのは百人なのか、一人なのか。

それがいずこの大都市にても、
君なくしては、とうに身を川に
投じてしまっている輩〔やから〕がいるのだろうか。
なぜ君はそうやって僕を、いつでもつけまわすのか?

僕にはなぜいつも、君を脅やかさんがばかりに
鳴かせてみせる隣人がいて、
生きるとは、すべての重みにもましてなお重い、
だなどと、君に唱えさすのだろうか。





2013-02-10 19:11 | カテゴリ:好きな詩





鳥の肖像を描くには  ジャック・プレヴェール


まず鳥籠を描くこと
扉は開けたままで
つぎに書く
鳥にとって
なにかここちよいもの
なにかさっぱりしたもの
なにか美しいもの
なにか役立つものを...

つぎにカンバスを木にもたせかける
庭のなかの
林のなかの
あるいは森のなかの.

木のうしろに隠れる
一言もしゃべらないで
動かずに...

ときには鳥はすぐ来る
だが長年かかることもある
その気になるまでに.

がっかりしないこと
待つこと
必要なら何年でも待つ.
鳥の来るのが早いかおそいかは
何の関係もないのだから
絵の出来ばえには.

鳥が来たら
来たらのはなしだが
完璧に沈黙を守ること
鳥が鳥籠に入るのを待つこと
鳥が入ったら
そっと筆で扉を閉める
そして
柵を一本一本すべて消す
鳥の羽に決して触れないように気をつけて.
つぎに木の肖像を描く
鳥のために
いちばん美しい枝をえらんで.

みどりの葉むれや風のさわやかさも描く
日ざしのほこりも
夏の暑さのなかの虫たちの声も.

それから待つこと 鳥がうたう気になるのを.

もし鳥がうたわないなら
それは良くないサイン(しるし)
絵が良くないというサイン
しかしもしうたったらそれは良いサイン
きみがサインしてよいというサイン
そこできみはそっと抜く
鳥の羽を一本.

そして絵の隅に君の名を書く。





2013-02-10 19:13 | カテゴリ:好きな詩





  太陽の歌    聖フランシスコ



神よ、造られたすべてのものによって、わたしはあなたを賛美します。
わたしたちの兄弟、太陽によってあなたを賛美します。
太陽は光りをもってわたしたちを照らし、その輝きはあなたの姿を現します。
わたしたちの姉妹、月と星によってあなたを賛美します。
月と星はあなたのけだかさを受けています。
わたしたちの兄弟、風によってあなたを賛美します。
風はいのちのあるものを支えます。
わたしたちの姉妹、水によってあなたを賛美します。
水はわたしたちを清め、力づけます。
わたしたちの兄弟、火によってあなたを賛美します。
火はわたしたちを暖め、よろこばせます。

わたしたちの姉妹、母なる大地によって賛美します。
大地は草や木を育て、みのらせます。
神よ、あなたの愛のためにゆるし合い、
病と苦しみを耐え忍ぶ者によって、わたしはあなたを賛美します。
終わりまで安らかに耐え抜く者は、あなたから永遠の冠を受けます。

わたしたちの姉妹、体の死によって、あなたを賛美します。
この世に生を受けたものは、この姉妹から逃れることはできません。
大罪のうちに死ぬ人は不幸な者です。
神よ、あなたの尊いみ旨を果たして死ぬ人は幸いな者です。
第二の死は、かれを損なうことはありません。
神よ、造られたすべてのものによって、わたしは深くへりくだってあなたを賛美し、    
感謝します。





2013-02-10 19:16 | カテゴリ:好きな詩






   平和を願う祈り  聖フランシスコ


神よ、わたしをあなたの平和の使いにしてください。
憎しみのあるところに、愛をもたらすことができますように    
いさかいのあるところに、赦しを
分裂のあるところに、一致を
迷いのあるところに、信仰を
誤りのあるところに、真理を
絶望のあるところに、希望を
悲しみのあるところに、よろこびを
闇のあるところに、光を
もたらすことができますように、
助け、導いてください。

神よ、わたしに
慰められることよりも、慰めることを
理解されることよりも、理解することを
愛されることよりも、愛することを
望ませてください。

自分を捨てて初めて
自分を見出し
赦してこそゆるされ
死ぬことによってのみ
永遠の生命によみがえることを
深く悟らせてください。




2013-02-10 19:17 | カテゴリ:好きな詩





  素朴な琴    八木重吉


この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐へかね
琴はしづかに鳴りいだすだらう



       
           
2013-02-10 19:19 | カテゴリ:好きな詩





  放棄   マルスリーヌ・デボルド=ヴァルモール夫人


主よ、お許しください。悲しみにくれた私の顔を、
あなたが微笑みと魅惑で象ってくださったものを。
けれど快活な額の下には、涙をお置きになった、
あなたからの贈り物のうち、主よ、それのみが私に残されたのです。

それは最も願わないもの、いや おそらくは最も良いもの、
断ち切らなくてはならない花々との絆はもうないのですから。
全部すでにお返ししました。私の創造主よ、
もう何もありません、私の涙の塩のほかは。

花々は幼いものに、塩は女のためにある。
その塩から無垢を作り、私の日々をそれに浸してください。
主よ! この塩がすっかり私の魂を清めたとき、
一つ心を返してください。あなたを永遠に愛するために。

あらゆる驚きは地上で終わりを遂げ、
あらゆる別れも済み終えて、
魂は飛び立つばかり、
神秘に守られた果実まで行き着くため、
つつましい死のみが敢えて摘み取るにあたうる果実まで。

おお、救い主よ、せめて他なる母たちには優しくおられますように、
あなたへの御母への愛と 私たちへの慈しみによって!
彼女らの子供たちに 私たちの苦い涙で洗礼をお授けくださいますように、
そしてあなたの膝元にくず折れた私の子供たちを起(た)ちあがらせたまえ。

                  



2013-02-10 19:22 | カテゴリ:好きな詩





   歓喜の歌


<ベートーヴェンが追加した自作文>

  おお、、友よ! このような悩みに満ちた音楽ではなく
  歓びあふれる調べを皆で歌おうではないか!


<原詩 フリードリヒ・フォン・シラー>

  歓びよ! きらめくような美しき神々、楽園より来た乙女よ!
  われら炎のごとく酔いしれて、ともに天上の神の神殿におもむかん
  この世で厳しく分け隔てられた者も、神の力によりふたたび結びつけられ、
  やさしい翼の憩うところ、すべての人々は兄弟となる。

  真の友を得るという難事をなしとげた者、
  貞淑なる女性を妻とした者、
  そうだ、 この世の中でたとえ一つでも人の心を勝ち得た者は、ともに歓びの声をあげよ!
  そしてそれをなし得なかった者すべて、なきながらこの集いより去って行け。

  この世のすべての者は、大自然のふところで歓びを享受する。
  すべて善なるものも、悪なるものも、すばらしきバラの道を歩むのだ。
  大自然は、われらに等しくくちづけし、ぶどう酒と、死の試練をこえた友を与える。
  そして小さな虫にさえ歓びが与えられ、神の前には
  天使が現れる。

  太陽が壮大な
  天空の軌道を駆けるが如く、
  走れ兄弟たちよ、君たちの道を、凱旋の英雄のように喜びに満ちて!
  百万の人々よ、互いに抱き合え! このくちづけを世界に!

  兄弟よ!星のきらめく天上に必ずや父なる神が住んでいる。
  地にひざまずいたか? 創造主なる神を予感するか?
  世界よ?星のきらめく天上に創造主をもとめよ!
  そこに必ず創造主は住んでいるのだ。





2013-02-10 19:23 | カテゴリ:好きな詩







  孤独な鳥の条件
      サン・ファン・デ・ラ・クルス


孤独な鳥の条件は5つある
第1に孤独な鳥は最も高いところを飛ぶ
第2に孤独な鳥は同伴者にもわずらわされず
その同類にさえもわずらわされない
第3に孤独な鳥はくちばしを空にむける
第4に孤独な鳥はハッキリとした色をもたない
第5に孤独な鳥はとてもやさしくうたう





2013-02-10 19:25 | カテゴリ:好きな詩





   もし死んだら  ルーパート・ブルック


もし死んだら、これだけを、ぼくの思い出としておくれ、
どこか、異国の戦場の片隅に、永久に、
英国の領土となる土地のあることを。
そのゆたかな土地には、
さらに、ゆたかな私の遺体の眠ることだろう。
それは、かつてイギリスが育み、形づくり、目覚めさせ、
イギリスの愛すべき花、さまよう小径をあたえた遺体、
イギリスの大気を吸い、祖国の川に洗われ、その陽光に
祝福された遺体なのだ。
また、思い出しておくれ、
すべての悪をふるい落としたこの心、永遠の魂の鼓動が、
むかし、イギリスからもらった思想を、いまどこかで
お返しするのを 祖国の風光や、もの音、
むかしとおなじ たのしい夢、
友から学んだ笑い、やすらぐ心のやさしさを、
イギリスに似た空のもと、お返しするのを。
                        





2013-02-10 19:29 | カテゴリ:好きな詩







   天国の特別な子ども   エドナ・マシミラ


会議が開かれました
地球からはるか遠く

(また次の赤ちゃん誕生の時間ですよ)
天においでになる神さまに向かって 天使たちは言いました

この子は特別の赤ちゃんで  たくさんの愛情が必要でしょう
この子の成長は とてもゆっくりに見えるかもしれません

もしかして一人前になれないかもしれません
だからこの子は下界で会う人々に とくに気をつけてもらわなければならないのです

もしかしてこの子は 走らず笑わず遊ばないかもしれません
この子の思うことは 誰にもわかってもらえないかもしれません

なにをやっても うまくいかないかもしれません
そしてこの子は一人前でないといわれるでしょう

ですから私たちはこの子がどこに生まれるか注意深く選ばなければなりません
この子の生涯が満足すべきものであってほしいのです

どうぞ神さま この子のために こんな両親を探してあげてください
神さまのために特別な任務を 引き受けてくれるような両親を

その二人はすぐには気づかないかもしれません
彼ら二人が自分たちに求められる特別な役割を

けれども天から授けられたこの子によってますます
強い信仰をより豊かな愛を抱くようになります

やがて二人は自分たちに与えられた特別の神の思し召しを
さとるようになるでしょう

神から贈られたこの子を育てることによって柔和でおだやかな 
二人の尊い授かりものを天から授かった たいへん特別な子どもなのです





2013-02-10 19:33 | カテゴリ:好きな詩





  林と思想   宮沢賢治


そら ね ごらん
むかふに霧にぬれてゐる
茸のかたちのちいさな林があるだらう
あすこのとこへ
わたしのかんがへが
ずゐぶんはやく流れて行つて
みんな
溶け込んでゐるのだよ
   こゝいらはふきの花でいつぱいだ











2013-02-10 19:36 | カテゴリ:好きな詩






 遠くなだれる灰いろのそらと  宮沢賢治


遠くなだれる灰いろのそらと
歪んだ町の広場のなかに
わたくしはこみあげるかなしさを
青い神話としてまきちらしたけれども
小鳥らはそれを啄まなかった





2013-02-10 19:38 | カテゴリ:好きな詩







 雪の降る前  谷川俊太郎

かみはしろ
かみはゆき
かみはふゆ
えかきはたいよう
ゆきをとかす

えかきははる
みどりをぬる
えかきはなつ
あおをぬる
えかきはあき
あかをぬる
そしてまたいつのまにか―

えかきはたっている
あたらしいかみの
ゆきのちへいに







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